戦略兵器を制限するためのアメリカ合衆国と旧ソ連の2国間交渉のことで,Strategic Arms Limitation Talks(戦略兵器制限交渉)の略称。SALTは,1969年11月〜1972年5月の米ソ間の交渉により,ABM(弾道弾迎撃ミサイル)制限条約と攻撃用戦略兵器を制限する暫定協定がむすばれた。SALTは,1979年に合意に達して新協定が調印されたが,アメリカ上院はこの協定の批准審議を中止し,いまだに成立していない。SALTのおもな内容は,1981年末までに両国の戦略兵器の総数を2400基以下とするものだった。その後,STARTに引きつがれた。