*たいへいてんごくのらん【太平天国の乱】 中国,清(しん)朝末期(まっき)の大反乱(はんらん)(1851〜1864年)。洪秀全(ホンシウチュワン)がキリスト教に接(せっ)して始めた宗教結社上帝(しゅうきょうけっしゃじょうてい)会と,農民(のうみん)たちの伝統的(でんとうてき)な秘密結社(ひみつけっしゃ)がむすびついた。広西省(コワンシーしょう)で清(しん)をほろぼし漢民族(かんみんぞく)の国(太平天国(たいへいてんごく))をつくるとして兵(へい)をあげ,1853年に南京(ナンキン)を占領(せんりょう)。ここを首都に長江(ちょうこう)中下流域(いき)に勢力(せいりょく)をふるった。男女の平等,財産(ざいさん)の均等(きんとう)をかかげ,伝統(でんとう)文化を破壊(はかい)し,各地(かくち)で略奪(りゃくだつ)を行った。しかし,指導(しどう)部が分裂(ぶんれつ)してあらそうなか,漢民族(かんみんぞく)の保守勢力(ほしゅせいりょく)が集めた民兵(みんぺい)や外国人軍(ぐん)に攻(せ)められてほろんだ。