かつて1か所に集まっていた大陸が,分かれて移動し現在のようになったという説。1912年にドイツのウェゲナーがはじめてとなえた説で,大西洋をはさむヨーロッパ・アフリカ大陸の西岸と,南北アメリカ大陸の東岸の海岸線の形がよく似ていることや,古い地層が両大陸にまたがっていることなどから,かつてこれらの諸大陸は結合して1つの巨大な大陸パンゲアを形づくっており,それが約2億年ほど前から分裂・移動を始め,現在のような大陸分布になったとした。この説は,いろいろな欠点が多く,そのころはみとめられなかった。その後,大陸が移動した証拠となるいろいろな事実が発見され,ふたたび大陸移動説は見なおされ,現在では海洋底拡大説やそれから発展したプレートテクトニクスに受けつがれている。