*たかのちょうえい【高野長英】 (1804〜1850)江戸(えど)時代後期の蘭学(らんがく)者・医師(いし)。陸奥(むつ)国(岩手(いわて)県)水沢(みずさわ)の生まれ。江戸(えど)で医学とオランダ語を学び,長崎(ながさき)でシーボルトの教えを受けたあと,江戸(えど)で診療所(しんりょうじょ)を開業。渡辺崋山(わたなべかざん)らと蘭学(らんがく)研究グループをつくったが,幕府(ばくふ)の外国船打払令(うちはらいれい)を批判(ひはん)した『戊戌夢(ぼじゅつゆめ)物語』を書いたため,1839年,幕府(ばくふ)にとらえられた。6年後,火事に乗じて牢(ろう)から脱走(だっそう),各地(かくち)にひそんで研究と医業をつづけていたが,江戸(えど)にもどっていたところを幕府(ばくふ)の役人に見つかり,自殺(じさつ)した。