(1959〜 )現代の化学者。島津製作所フェロー,東北大学名誉博士。富山県生まれ。1983(昭和58)年東北大学工学部電気工学科を卒業後,島津製作所に入社。1987(昭和62)年,世界に先駆けて,生命科学のかぎをにぎるたんぱく質など生体高分子の質量や立体的構造を解析する方法「ソフトレーザー脱離イオン化法」を発表。これは,生化学や医学などの分野での質量分析に応用されている。この功績によって,2002(平成14)年アメリカ合衆国のフェン教授らとともにノーベル化学賞を受賞した。戦後生まれの受賞は初めて。また,民間企業の研究者がノーベル賞を受賞したのは,江崎玲於奈氏に続いて二人目である。文化勲章を受章。