東京,大阪,名古屋の地方検察庁に設置されている特別捜査部。1947(昭和22)年に東京,57年に大阪,96年に名古屋の各地検に設置。独立した捜査・逮捕の権限をもつ検察庁のなかでも,とくに政界汚職,大型脱税,経済事件などの大規模事件について独自の捜査を行う部門である。「日本最強の捜査機関」ともいわれ,過去,ロッキード事件,リクルート事件,ゼネコン汚職事件,イトマン事件,牛肉偽装事件などさまざまな事件で大物政治家や重要人物の逮捕・検挙の実績をあげている。一方で,その強引な捜査手法や取り調べ方法を問題視する声も多く,さらに2010(平成22)年には郵便不正事件での大阪地検特捜部による証拠隠滅が発覚した。検察庁