チボーけのひとびと【チボー家の人々】 フランスの小説(しょうせつ)家マルタン=デュ=ガールの長編小説(ちょうへんしょうせつ)。1922〜40年刊(かん)。第一次世界大戦(たいせん)前から大戦(たいせん)中にかけてのフランスのわかい世代の苦悩(くのう)と運命を,カトリック教徒(と)であるチボー家の兄弟,すなわち現実主義(げんじつしゅぎ)者の兄アントワーヌと理想主義(しゅぎ)者の弟ジャックを主人公としてえがきだしている。運命的(うんめいてき)に戦争(せんそう)へとつき進んでいった当時のフランスの社会・世相,市民(しみん)社会の崩壊(ほうかい)と変貌(へんぼう)をみごとにうつしている。◇1937年にノーベル文学賞(しょう)を受賞(じゅしょう)。コーチ トルストイの『戦争(せんそう)と平和』とならんで20世紀(せいき)文学を代表する傑作(けっさく)。