てんぴょうのいらか【天平の甍】 井上靖(いのうえやすし)の長編小説(ちょうへんしょうせつ)。1957(昭和32)年発表。鑑真(がんじん)(奈良(なら)時代に中国から日本に来た高僧(こうそう))の来朝という歴史(れきし)の事実に取材(しゅざい)した雄大(ゆうだい)な歴史小説(れきししょうせつ)。唐(とう)から学徳(がくとく)のすぐれた僧(そう)をまねくという重要(じゅうよう)な任務(にんむ)をおびて,はるばる海をわたった日本の5人の留学僧(りゅうがくそう)が,数々の困難(こんなん)や苦しみとたたかって,ついに鑑真(がんじん)をまねくまでのすがたが感動的(かんどうてき)にえがかれている。