＊＊デンプン

グルコース（ブドウ糖(とう））を構成単位(こうせいたんい）とする多糖類(たとうるい）。3大栄養素(えいようそ）の1つである炭水化物の代表的(だいひょうてき）なもので，イモ類(るい）・穀物(こくもつ）に多くふくまれている。

〔デンプンのでき方〕

 緑色植物の葉緑体中で光合成(こうごうせい）によってつくられる。このデンプンは夜の間に加水分解(かすいぶんかい）されて，水にとける糖(とう）に変化(へんか）し，根・地下茎(けい）・種子(しゅし）などに運ばれて，またデンプンに合成(ごうせい）され，細胞(さいぼう）の中にたくわえられる。

〔デンプンの性質(せいしつ）〕

 ジャガイモ・サツマイモなどをすりつぶし，水の中でこし出して乾燥(かんそう）させると得(え）られる。無味無臭(むみむしゅう）の白色の粉末(ふんまつ）で，粒(つぶ）の大きさや形は植物の種類(しゅるい）によって異(こと）なっている。水にはとけないが，水をくわえて熱(ねっ）するとのり状(じょう）になる。消化酵素(こうそ）や酸(さん）によってブドウ糖(とう）に分解(ぶんかい）される。

〔利用(りよう）〕

 食用のほかに，ブドウ糖(とう）・水あめ・アルコールなどの食品工業の原料(げんりょう）に利用(りよう）される。

コーチ

 デンプンにヨウ素(そ）溶液(ようえき）をくわえると青色になる。この反応(はんのう）はひじょうに鋭(えい）びんなので，デンプンの検出(けんしゅつ）に用いられる。