単位時間に電流がする仕事,すなわち仕事率を電力という。電流と電圧の積で表すことができる。電力の単位はワット(W)が用いられ,1V(ボルト)の電圧をくわえ,1A(アンペア)の電流が流れているとき消費される電力が1Wである。また1000Wのことを1kW(キロワット)といい,これが日常よく使われている電力の単位である。
〔電力と発熱量〕
水中に入れた
電熱線に電流を流す
実験から,
発熱量Q 〔J〕は,くわえた
電圧V 〔V〕と,流れる電流
I 〔A〕と,電流を流した時間
t 〔s〕に
比例する。つまり,
Q =
VIt の
関係がなりたつ。これは,電力を
P とすると,
P =
VI であるから,
Q =
Pt と表すことができる。電力
P は,電流のなす仕事
率であるから,たとえば,600Wの
電熱器と,1kW(1000W)の
電熱器とでは,1kWの
電熱器のほうが仕事
率が大きく,同じ時間内の
発熱量が大きいことを意味している。