*とうえんめい【陶淵明】 (365〜427)中国,東晋(とうしん)(317〜420)の末期(まっき)から宋(そう)初期(しょき)にかけての詩人。名は潜(せん)。一説(いっせつ)には淵明(えんめい)が字(あざな)だという。田園や自然(しぜん)のようすをおおらかにうたい,後世の詩に影響(えいきょう)をあたえた。41歳(さい)まで,断続的(だんぞくてき)に役人生活をしたが,宮仕えのわずらわしさにたえきれず,故郷(こきょう)に帰った。そのときの詩に『帰去来辞(ききょらいのじ)』がある。その後,故郷(こきょう)でみずからたがやし,貧乏(びんぼう)な生活の中で詩や酒を楽しみ,自然(しぜん)詩人の先がけとなった。『桃花源記(とうかげんき)』などの作品がある。