東京都墨田区押上にある高さ634mの電波塔。都心部の高層ビルの増加にともなう東京タワーの電波障害を解消するための第2東京タワーとして計画され,2008(平成20)年7月に着工,2012年2月に完成した。NHK総合とEテレ2放送と在京民放6局の地上波デジタル放送,FMラジオ2局,マルチメディア放送,タクシー無線がここから電波を発信する。塔の構造は,日本の木造五重塔などに用いられる心柱制振構造が採用され,また「むくり」や日本刀の「反り」の曲線など日本の伝統建築の発想がいかされている。地上部の断面は正三角形だが高度が上がるにつれて曲線を帯びてゆき地上320mで完全な円柱構造になる。地上350mに第1展望台,450mに第2展望台が設けられ,第2展望台には外周をらせん状に昇り上がる「天望回廊」が設置されている。現存する自立鉄塔・電波塔としては高さ世界1位(2012年現在)。周辺地域にはスカイツリーイーストタワー,東京ソラマチ,プラネタリウムや水族館などの複合施設も整備され,一帯をスカイツリータウンと称して,スカイツリーとともに2012年5月に開業。