*どうげん【道元】 (1200〜1253)鎌倉(かまくら)時代初期(しょき)の僧(そう)で,日本の曹洞宗(そうとうしゅう)の開祖(かいそ)。京都(きょうと)の生まれ。比叡山(ひえいざん)で天台宗(てんだいしゅう)を学んだのち,栄西(えいさい)について禅(ぜん)を学んだ。1223年に宋(そう)(中国)にわたって曹洞宗(そうとうしゅう)をおさめ,それをわが国につたえた。栄西(えいさい)が布教(ふきょう)のために幕府(ばくふ)に近づいたのに反し,道元はあくまでも人の悩(なや)みをすくうための宗教(しゅうきょう)という立場をとり,越前(えちぜん)国(福井(ふくい)県)の山中に永平寺(えいへいじ)をたて,弟子たちにきびしい修行(しゅぎょう)を要求(ようきゅう)した。著書(ちょしょ)に『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』がある。