国や地方自治体(地方公共団体)の税収(間接税)のうち,あらかじめ使用する目的を特定の歳出分野に限っている税収。国税の場合は,国から地方に出すが地方自治体が自主的に配分できない国庫支出金(国庫補助金など)が特定財源であり,特定財源の大半を占めているのが道路特定財源である。特定財源全体の約8割を占める道路特定財源は,自動車の利用にかかわる税金の使い道を道路整備に特定されている。これは自動車を利用する人の負担によって道路整備の費用をまかなおうという考え方で,これを「受益者負担の原則」という。道路特定財源を具体的な税目で見ると,国税では揮発油(ガソリン)税,石油ガス税,自動車重量税などがあり,地方税では自動車取得税,軽油引取税がある。また道路特定財源以外では,航空機燃料税,電源開発促進税などがある。◇特定財源に対して,歳入段階で使用する目的が特定されていない財源を一般財源という。