漏洩すると日本の安全保障上,重大な問題が生じると考えられる情報を「特定秘密」に指定して管理し,その漏洩を防ぐことを定めた法律。2012(平成24)年12月に発足した第二次安倍晋三内閣が国民の安全・安心を確保するために必要であるとして推し進め,2013(平成25)年12月に成立した。この法律によると,「特定秘密」に指定できるのは,外交・防衛・テロ活動の防止・スパイ活動の防止の4分野で,行政機関(主に省庁)の長が指定することができる。「特定秘密」をもらした公務員や民間人には10年以下の懲役が科せられるほか,「特定秘密」を知ろうとした人も罰せられる。◇「国民の知る権利」をおびやかすものであるとして,法律の廃止を求める声もある。◇安倍内閣は,特定秘密保護法の制定に合わせて日本の安全保障を強化するためとして,2013(平成25)年12月に国家安全保障会議(日本版NSC)を発足させた。