人間を奴隷として売買する貿易。古代から中世にかけてヨーロッパやアラブ世界などで行われていたが,一般には16世紀から19世紀にかけて行われた黒人奴隷貿易をさすことが多い。黒人奴隷貿易は,ヨーロッパ人がアフリカ大陸の黒人を南北アメリカやカリブ海の島々へ強制的に連れて行った貿易で,連れてこられた黒人は奴隷としてサトウキビやコーヒー豆・綿花などをつくるプランテーション(大農園)において,過酷な労働を課された。18世紀後半から人道主義の立場などから廃止運動が高まり,イギリスとフランスでは19世紀前半に廃止された。