（1936〜 ）昭和時代を代表する元プロ野球選手（野手）・プロ野球監督。千葉県生まれ。幼いころから野球に熱中し，1951（昭和26）年，佐倉第一高校に進学し野球部で活躍，ほとんど無名の選手だったが1本の特大ホームランで大学野球・プロ野球界から注目を集めるようになる。54年，立教大学に進学し，6大学野球で2度首位打者を獲得。58年，読売巨人軍（ジャイアンツ）入団，その年，ホームラン王，打点王，最多安打，新人王のタイトルを獲得。「来た球を打てる天才」といわれ，1年後輩の王貞治とともにジャイアンツの「ON砲」とよばれるようになる。「ミスター・ジャイアンツ」「ミスター・プロ野球」とも称された。74（昭和49）年，現役引退。通算本塁打444本，打率0．305。引退の同年，巨人軍監督に就任。就任1年目の75年はチームはリーグ最下位，翌76年はリーグ優勝をはたす。80年，親会社やOBとの対立もあり事実上の解任。92年秋，巨人軍監督に復帰，2001（平成13）年まで指揮をとり，9年間で3回のリーグ優勝をはたし，勇退。2002年にアテネ・オリンピックをめざす野球日本代表チーム監督に就任，オリンピック出場を決定させるが，在任中の2004年に脳梗塞を発症，その後は長いリハビリ活動をつづけている。昭和を代表する野球選手，天才打者，天性の明るいキャラクターで日本中で親しまれ，2013年4月，巨人軍時代の愛弟子ともいえる松井秀喜選手（13年引退，元ヤンキース）とともに国民栄誉賞を受賞。
