空間や物体の内部の微小部分に生じた振動が有限の速さで周囲につたわる現象。波動ともいう。物質自身が空間を移動することなく,物質の状態変化が空間をつたわる現象である。◇状態変化をつたえる物質を媒質という。
定常波と進行波
空間的位置がきまっていて動かない波を定常波,空間をつたわる方向がはっきりしている波を進行波という。最も基本的な1次元の進行波は,波の形が正弦関数の形をしている正弦波である。一般の波は正弦波の重ね合わせとして表すことができる。
球面波・平面波
波をおこすものを波源,媒質中の同じ振動状態のところをつらねた面を波面という。等方で一様な媒質中を小さな波源から広がる波は球面波となり,波源からの距離が十分に大きい場合,波面はほとんど平面と考えられ,このような波を平面波という。
波の性質
2つ以上の波が重なり合うと干渉がおこり,波が2つの媒質の境界に到達したり,障害物にであうと,反射,屈折,回折をおこす。
コーチ
波には,弾性波,重力波(水の波),電磁波,物質波などがある。