原索動物 頭索綱 ナメクジウオ科ナメクジウオ属の海産動物の総称。脊索とよばれる軟骨状の軸が全長に通り,脊索にそって1本の神経管をもつことから,無脊椎動物から脊椎動物へ移行する過程にある動物として知られる。潮間帯から深さ60mぐらいまでの水どおしのよい有機物の少ない砂地にすみ,体長は5cmほど。魚のような体型で背びれと小さな腹びれ,尾びれをもつ。頭部は発達が悪く,目はなく,吻端(頭の先端)に40本ほどの外鬚(ひげ)に囲まれた口がある。体は透明で内臓がすけて見える。日本では関東以西,瀬戸内海,九州沿岸に生息する。
コーチ
同じ
原索動物で
尾索綱に
分類されるホヤのなかまから進化したと考えられてきたが,2008年にゲノムの
解読により,ナメクジウオのほうが先に生まれたことが
解明され,
脊椎動物,ヒトの
祖先にあたる生物であることが
証明された。