*なんそうさとみはっけんでん【南総里見八犬伝】 滝沢馬琴(たきざわばきん)の長編小説(ちょうへんしょうせつ)。98巻(かん)106冊(さつ)からなる。1841年に完成(かんせい)。安房(あわ)国(千葉(ちば)県南部)の武将里見義実(ぶしょうさとみよしざね)のむすめ伏姫(ふせひめ)の体内から8つの玉がとびちり,8人の勇士(ゆうし)があらわれる。その勇士(ゆうし)は,おのおの正義(せいぎ)のためにたたかいながらめぐりあい,助けあって悪者をほろぼし,ともに里見(さとみ)家に仕えて主家を再興(さいこう)させる。◇『水滸伝(すいこでん)』『三国志(さんごくし)』といった中国の小説(しょうせつ)をよりどころに,時代を室町(むろまち)時代にとって書きつづった雄大(ゆうだい)な伝奇(でんき)物語。