にごりえ 樋口一葉(ひぐちいちよう)の短編小説(たんぺんしょうせつ)。1895(明治(めいじ)28)年発表。酌婦(しゃくふ)(客の酒の相手をする女性(じょせい))お力(りき)に熱(ねつ)をあげ,財産(ざいさん)を使いはたしてしまった源七(げんしち)は,家族に家出されて自暴自棄(じぼうじき)となり,お力(りき)をころして,自分も割腹自殺(かっぷくじさつ)する。作者一葉(いちよう)の苦悩(くのう)が,暗い宿命に生きるお力(りき)のすがたにうつしだされている。コーチ『たけくらべ』とならぶ,一葉(いちよう)の代表作。