アジアの西部,アフガニスタンより西側をしめる地域。主要国はアフガニスタン・イラン・イラク・サウジアラビア・イスラエル・シリア・トルコなど。
自然と住民
温暖な地中海沿岸の海岸平野と,水利にめぐまれたチグリス川・ユーフラテス川流域をのぞけば,乾燥気候の広大な高原や山地で,砂漠のしめる面積が広い。主要民族は,イスラム教を信仰し,アラビア語を使うアラブ人であるが,異なる言語や信仰をもつアフガン人・イラン人・ユダヤ人・トルコ人なども居住する。
コーチ
ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の発祥地でもあり,民族の対立や聖地をめぐる戦争や紛争が多く発生している。とくにアラブ人とユダヤ人の対立がはげしい。⇒アラブ諸国
ゆたかな石油資源
古くからの産業は,オアシスでの農業や羊の遊牧である。イランで大油田が発見された1908年以後,ペルシャ湾岸ぞいの国々では,油田が次々と開発されて,世界的な産油国となった。西アジアの石油埋蔵量は世界の5分の3,産出量は世界の3分の1をしめる。しかし,産油国と非産油国との経済格差,国内の貧富の差などの課題がある。
コーチ
日本の石油輸入量の9割は,アラブ首長国連邦・サウジアラビア・イラン・オマーン・カタールなどの西アジア諸国にたよっており,石油の安定確保のために輸入先の分散が課題。