にんじん フランスの作家ルナールの小説(しょうせつ)。1894年発表。ルピック家の末(すえ)っ子(こ)は赤毛でそばかすだらけなので,母親はかれを「にんじん」とよんでつらくあたる。「にんじん」はいじけてひねくれた態度(たいど)をとるが,ある日,かれは母への反抗(はんこう)を決意する。◇おとなの無理解(むりかい)によってきずつけられる少年の繊細(せんさい)な感情(かんじょう)を,簡潔(かんけつ)な文体でえがき出したルナールの自伝的(じでんてき)作品。