*ぬかたのおおきみ【額田王】 (7世紀(せいき)ごろ)飛鳥(あすか)時代の歌人。はじめ大海人皇子(おおあまのおうじ)(のちの天武天皇(てんむてんのう))に愛(あい)されたが,のち天智天皇(てんじてんのう)に仕えた。『万葉集(まんようしゅう)』には長歌3首と短歌9首がのせられており,はげしい情熱的(じょうねつてき)な歌で知られる。◇668年,額田王(ぬかたのおおきみ)が蒲生野(がもうの)(今の滋賀(しが)県蒲生郡(がもうぐん)の野)の遊猟(ゆうりょう)のおりに大海人皇子(おおあまのおうじ)におくった次の歌は有名。「あかねさす紫野(むらさきの)ゆき標野(しめの)ゆき野守(のも)りはみずや君が袖(そで)ふる」