(1938〜 )現代の化学者。兵庫県生まれ。1966(昭和41)年,京都大学助手のとき,物質を合成するさいにできる鏡にうつったような右手系,左手系2種類の片方だけをつくる触媒を発見。1980(昭和55)年,必要な化合物をつくり分ける「不斉合成」の触媒を高谷秀正京都大学教授とともに開発。これにより,メントールをはじめさまざまな医薬品を工業的に人工合成する道が開かれた。2000(平成12)年文化勲章受章,2001(平成13年)年,アメリカ合衆国のノールズ博士・シャープレス教授とともにノーベル化学賞を受賞。