からだの不自由な人やお年寄りなどが社会生活をしていくうえで,障がい(バリア)になるものをとりのぞいた社会のこと。バリアには「物理的障壁」(公共建築物・住宅・交通・道具などに関して,不便を感じたり,使うことができなかったりする)だけでなく,「社会的障壁」(差別意識や制度的な不公平など)もある。
バリアフリーの広がり
第二次世界大戦で障がいを受けた人のために,1961年,アメリカ合衆国で建築物のバリアフリー設計基準を設定したのが始まり。1974年に行われた国連障害者生活環境専門家会議の報告書が「バリアフリーデザイン」としてまとめられたことから,世界に広がっていった。
日本のバリアフリー法
日本では,1994年に「ハートビル法」,2000年に「交通バリアフリー法」とよばれる法律が制定された。ハートビル法は,病院やホテルなど,多くの人が利用する建物を,お年寄りやからだの不自由な人に使いやすいものにするための法律。交通バリアフリー法は,駅や交通機関,周辺の道路などをバリアフリーにしていくための法律である。2006年にハートビル法と交通バリアフリー法を統合した「バリアフリー新法」が施行された。
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