(1918〜2010)アメリカのジャズピアニスト,作曲家。本名はヘンリー=ジョーンズ,「ハンク」は愛称。ミシシッピ州の,裕福な音楽好きの家庭に生まれる。弟のサドも世界的に有名なジャズミュージシャン。幼いころからピアノを習い,13歳のころには吹奏楽団などで演奏していた。1944年にニューヨークに出て,クラブでの演奏をしながら一流ミュージシャンの演奏を聞き,猛練習にはげむ。40年代後半には伴奏者として一流歌手から高い評価と信頼を得るようになった。50年代には人気ピアニストとして名声を確立,力強く繊細なタッチ,個性的で美しいハーモニーは聞く者を魅了し,以降,ソロ,一流ミュージシャンとのセッションで多くのステージ,録音を残す。70年代後半からはロン=カーターらと「グレート・ジャズ・トリオ」でも活躍。ジャズの歴史を生きたピアニストとして死の数か月前まで現役の演奏を続けていた。