かつて中国でとられていた,夫婦一組に子どもを1人までに制限する政策。増えすぎた人口を抑制するために,1979(昭和54)年に導入された。一人っ子の家庭は報奨金があたえられるなど優遇されたが,違反家庭には罰金が科せられた。また,農村部や少数民族には2人目以降が認められるなどの例外もあった。この政策によって人口の増加は抑えられたが,少子高齢化が進み,働き手の減少や社会保障費の増加などさまざまな問題が生じた。このため,中国政府は夫婦のどちらかが一人っ子の場合は2人目の子どもを認めるなど規制を緩和してきたが,2015(平成27)年12月に一人っ子政策の廃止を決定した。これによって,すべての夫婦に2人目の子どもが認められることになった。