ファウスト ドイツの文豪(ぶんごう)ゲーテの戯曲(ぎきょく)。世界文学の最高傑作(さいこうけっさく)の1つといわれる。第1部は1806年,第2部は1831年に完成(かんせい)。あらゆる学問をきわめた主人公ファウスト博士(はかせ)はさらに人生を知りつくそうとし,たましいを売って悪魔(あくま)メフィストフェレスと契約(けいやく)する。第1部では個人(こじん)を中心とする小世界,第2部では広い世界を舞台(ぶたい)とする大世界で,ファウストはさまざまな悪魔的(あくまてき)な体験(たいけん)を重ねるが,最後(さいご)には愛人(あいじん)グレートヘンのたましいにみちびかれて,ファウストの霊(れい)は天上にむかえられる。