(1834〜1901)明治時代の思想家・教育家。豊後国(大分県)中津藩士の子として大阪に生まれ,緒方洪庵の適塾で蘭学を学んだ。ついで,藩の命令で江戸に蘭学塾を開くかたわら,自分は独学で英学を学んだ。のち幕府に仕え,使節にくわわって3度欧米にわたり,進んだ文化や思想にふれた。明治維新後は政府に仕えず,塾を芝(のちに三田)にうつして慶応義塾と命名し,もっぱら教育と著作で新思想の普及につとめた。かれの思想は,イギリスの経済学と自由主義を基礎にしたもので,独立自尊を重んじて封建的な思想・迷信を否定し,政府と国民との調和をはかった。おもな著書に『学問のすゝめ』『西洋事情』『福翁自伝』などがある。◇1万円紙幣に肖像が印刷されている。
コーチ
中津市
留主居町に
福沢諭吉旧宅があり,
記念館には
諭吉の
著書や
愛用品などが
展示されている。