(1799〜1837)ロシアの詩人・小説家。モスクワの貴族の家に生まれた。21歳で叙事詩『ルスランとリュドミラ』を書いて有名になった。しかし同年,専制政治を批判する詩を書いたことで追放され,謹慎を命じられることもあった。その後,史劇『ボリス=ゴドノフ』,韻文の小説『エフゲニー=オネーギン』をへて,『スペードの女王』『大尉の娘』などを発表,ロシア文学における写実主義(リアリズム)文学のもとを開き,のちのロシア文学に大きな影響をあたえた。◇1837年,美しい妻ナターリャのことから近衛士官ダンテスと決闘して,38歳の短い生涯を終えた。