(1920〜2012)アメリカ合衆国の小説家・詩人。イリノイ州ウォーキガンに生まれる。高校卒業後,新聞の売り子をしていたが,投稿した友人との共作作品が雑誌に掲載され創作活動に入る。1947年,短編集『黒いカーニバル』,50年に長編『火星年代記』を発表し大きな評価を得る。以降,長編『華氏451度』(53年)『たんぽぽのお酒』(57年)『何かが道をやってくる』(62年),短編集『10月はたそがれの国』(55年)『ウは宇宙船のウ』(62年)『バビロン行きの夜行列車』(97年)などの代表作をつぎつぎと発表。アメリカ,日本をはじめ世界中で愛読された。SF小説・幻想怪奇小説の作家として知られるが,独自の詩的感性・叙情性がたまたまそうした表現形式を選んだとも考えられる。アメリカ文学においてはエドガー=アラン=ポーの正当な継承者と評価されている。