プロ野球で,どの球団とも自由に契約できる立場にある選手。FA。日本では1993(平成5)年から制度として導入された。新たに入団した球団で1軍出場登録された日数が1シーズン145日を満たした年が,2007年以降のドラフトで入団した大学生・社会人選手は7年,それ以外の選手は8年,海外移籍の場合は9年を超えると,FA資格を取得することができる。資格を行使するかは選手の自由で,FA資格の行使を宣言すればどの球団(現在いる球団もふくむ)とも契約交渉できる。FA資格を行使した場合,FA資格の再取得は4年後になる。FA宣言した選手を獲得した球団は,前球団に対しその選手のランクに応じて金銭補償と人的補償が義務づけられている。ここでいうランクとは,各球団ごとに日本人選手を,年俸順に上位3位までをランクA,4〜10位までをランクB,11位以下をランクCと分けたもので,ランクAとBの選手が金銭補償,人的補償の対象となる。まとめると,移籍したランクAのFA選手の旧年俸の80%(ランクBのFA選手は旧年俸の60%)の金銭補償,またはランクAのFA選手の旧年俸の50%の金銭補償と,プロテクト外選手1人の人的補償(ランクBのFA選手は旧年俸の40%の金銭補償と,プロテクト外選手1人の人的補償)が義務づけられている。