親族や警察官などを装って金銭が必要だという電話をかけてきたり,架空の請求や融資のための保証金の名目で,現金を金融機関の口座に振り込ませて,だましとる手口の詐欺。特に,被害者の息子などを装って「オレオレ」と名乗り,会社の金を使い込んでしまったとか,事故を起こして示談金が必要だとかの口実で現金を振り込ませる詐欺を「オレオレ詐欺」と呼んでいる。2003(平成15)年の初めから急激に表面化し,手口も次第に電話口に警察官役や弁護士役を登場させるなど巧妙になってきている。詐欺防止のため,2007年には銀行ATM(現金自動預け払い機)の現金振込の上限を10万円に制限するなどの対策もとられたが,新たな手口も出てきている。