2つ以上のみがかれた平面でかこまれた透明体で,少なくとも1組の面は平行でないものをいう。一般にガラスまたは水晶などで,断面が正三角形や二等辺三角形・直角二等辺三角形などの形につくられたものが多い。
(1)分光プリズム…光を分散させてスペクトルに分ける。よくみがいた2つの側面をもつ正三角柱のものが多い。分光器・分光計・屈折計などに用いる。
(2)全反射プリズム…光の進行方向をかえたり,像を正立させたりする。顕微鏡・望遠鏡・双眼鏡などに用いられ,直角プリズム・五角プリズム・ポロプリズムなどがある。
(3)偏光プリズム…結晶の複屈折を利用して直線偏光をつくるのに用いる。ニコルのプリズムなどがある。