(1877〜1962)ドイツの小説家・詩人。1924年にスイス国籍を取得した。牧師の子に生まれ,神学校に入ったが中退,町工場につとめたり,書店員などの職業を経験した。1904年に小説『ペーター=カーメンツィント』(日本では『郷愁』の題で知られている)でみとめられ,『車輪の下』『クヌルプ』などの作品をつぎつぎに書いた。第一次世界大戦後は西洋文明への失望から東洋的精神にあこがれるようになり,人間の内面の自由を追求する『デミアン』『荒野の狼』『シッダールタ』などの小説を発表した。1946年にノーベル文学賞を受賞。