べねずえら【ベネズエラ】

南(みなみ）アメリカ州(しゅう）の北部(ほくぶ）にある，カリブ海(かい）に面(めん）する国(くに）。政治体制(せいじたいせい）は共和制(きょうわせい）で，元首(げんしゅ）は大統領(だいとうりょう）。面積(めんせき）：91．2万(まん）km²（2015年），人口(じんこう）：3198万(まん）（2017年），首都(しゅと）：カラカス，言語(げんご）：スペイン語(ご），31の先住民(せんじゅうみん）の言語(げんご）（すべて公用語(こうようご）），宗教(しゅうきょう）：キリスト教(きょう）（カトリックなど），民族(みんぞく）：メスチソ，ヨーロッパ系(けい）（白人(はくじん）），アフリカ系(けい）（黒人(こくじん））など。

〔自然(しぜん）のようす〕

国土(こくど）のほとんどが熱帯(ねったい）に属(ぞく）する。北部(ほくぶ）から西部(せいぶ）にかけては山地(さんち）と高原(こうげん）が広(ひろ）がり，中央部(ちゅうおうぶ）はリャノとよばれるオリノコ川(がわ）流域(りゅういき）の平原(へいげん），南部(なんぶ）はギアナ高地(こうち）が広(ひろ）がる。北西部(ほくせいぶ）のマラカイボ湖(こ）一帯(いったい）は山岳(さんがく）にかこまれた低地(ていち）で，大油田地帯(だいゆでんちたい）。

〔あゆみ〕

15世紀末(せいきまつ）にスペインの植民地(しょくみんち）となる。1821年に大(だい）コロンビア共和国(きょうわこく）の一部(いちぶ）として独立(どくりつ）したが，1830年に分離(ぶんり）・独立(どくりつ）した。

〔産業(さんぎょう）のようす〕

世界有数(せかいゆうすう）の石油(せきゆ）の産出国(さんしゅつこく）で，南(みなみ）アメリカ第一(だいいち）の産油国(さんゆこく）（2016年）。経済(けいざい）を石油収入(せきゆしゅうにゅう）に大(おお）きく依存(いぞん）している。1976（昭和(しょうわ）51）年に石油産業(せきゆさんぎょう）を国有化(こくゆうか）した。石油輸出国機構(せきゆゆしゅつこくきこう）（OPEC(オペック））に加盟(かめい）している。天然(てんねん）ガス・鉄鉱石(てっこうせき）・金(きん）・ニッケル・ボーキサイトなども産出(さんしゅつ）する。

〔日本との貿易(ぼうえき）〕

ベネズエラから日本への輸出(ゆしゅつ）：原油(げんゆ），鉄鉱石(てっこうせき）など。

ベネズエラの日本からの輸入(ゆにゅう）：鉄道用車両(てつどうようしゃりょう），一般機械(いっぱんきかい）など。（2015年）

〔国名(こくめい）の由来(ゆらい）〕

インディオの水上住居(すいじょうじゅうきょ）が，イタリアのベネチアを思(おも）わせたため，スペインの探検家(たんけんか）が「小(しょう）ベネチア」とよんだことによる。

〔国旗(こっき）の由来(ゆらい）〕

黄(き）は富(とみ），青(あお）はカリブ海(かい），赤(あか）は独立運動(どくりつうんどう）の犠牲者(ぎせいしゃ）を表(あらわ）す。星(ほし）は独立時(どくりつじ）の7州(しゅう）に、2006年のボリバル革命(かくめい）を示(しめ）す星(ほし）を加(くわ）えたもの。