ヘルクレスざ

夏(なつ）に天頂付近(てんちょうふきん）に見(み）られる星座(せいざ）。英雄(えいゆう）ヘルクレスの姿(すがた）は逆(さか）さになるように描(えが）かれている。名前(なまえ）は知(し）られた星座(せいざ）だが，3等星(とうせい）よりも暗(くら）い星(ほし）ばかりで形(かたち）づくられているため，大(おお）きな星座(せいざ）ではあるが見(み）つけにくい。3等星(とうせい）のα星(アルファせい）はラス・アルゲティという二重星(にじゅうせい）であり，変光星(へんこうせい）でもある。ヘルクレスの腰(こし）のあたりに球状星団M(きゅうじょうせいだんエム）13がある。

〔星座(せいざ）の探(さが）し方(かた）〕

こと座(ざ）の1等星(とうせい）ベガとかんむり座(ざ）の間(あいだ）にある。ヘルクレス座(ざ）が頭上(ずじょう）に見(み）られるのは，6月上旬(じょうじゅん）は0時(じ）ごろ，7月上旬(じょうじゅん）は22時(じ）ごろ，8月上旬(じょうじゅん）は20時(じ）ごろ。

〔星座(せいざ）に関(かん）する神話(しんわ）〕

ギリシャ神話(しんわ）では，ヘルクレスはいとこのエウリステウス王(おう）の命令(めいれい）で，とても危険(きけん）な12回(かい）もの大冒険(だいぼうけん）に出(で）かけ，大活躍(だいかつやく）をしたとされている。しかし，自身(じしん）の最期(さいご）はあわれなもので，かつて退治(たいじ）した馬人(ばじん）によって仕掛(しか）けられた猛毒(もうどく）により，助(たす）からないと悟(さと）ると自(みずか）ら火(ひ）の中(なか）に身(み）を投(な）げたといわれている。