ほうじょうき【方丈記】 鎌倉(かまくら)時代初期(しょき),歌人鴨長明(かものちょうめい)が書いた随筆(ずいひつ)。1212年成立(せいりつ)。戦乱(せんらん)や天災(てんさい)にあけくれる世のありさまを,まるで川の流れにうかんでは消える「うたかた(水のあわ)」のようにはかないものだとさとった作者は,出家して小さな庵(いおり)をむすび,しずかな生活を送ろうとする。コーチ 清少納言(せいしょうなごん)の『枕草子(まくらのそうし)』,吉田兼好(よしだけんこう)の『徒然草(つれづれぐさ)』とならぶ随筆(ずいひつ)文学の代表作。