(1133〜1212)平安時代末期の僧で,浄土宗の開祖。美作国(岡山県)の武士の家に生まれ,15歳のとき比叡山にのぼった。やがて法然房源空と名のり,念仏(「南無阿弥陀仏」をとなえること)のほかには救いの道はないことをさとって,浄土宗を開き,心をこめて念仏をとなえれば,だれでもすくわれて極楽に行くことができると説いた。このため,武士や農民の間に広く受け入れられたが,旧仏教からはにくまれ,土佐国(高知県)に流された。5年後にゆるされ,死ぬまで教えを広めることにつとめた。◇浄土真宗を開いた親鸞はその弟子。
コーチ
法然の一生や
布教のようすをえがいた「
法然上人絵伝」は,
鎌倉時代
末期の
絵巻物の名品。