ボッカチオ(ジョバンニ=) (1313〜1375)イタリアの詩人・小説(しょうせつ)家。商人の家に生まれたが,ナポリの宮廷(きゅうてい)に出入りして文人や学者と交わり,ギリシャ・ローマの古典(こてん)を研究しながら詩や小説(しょうせつ)を書いた。有名な『デカメロン(十日物語)』は,人間性(せい)の解放(かいほう)をつげるルネサンス文学の代表作。〔デカメロン〕 1348年に流行したペストをさけて集まった10人の人たちが,たいくつまぎれに順番(じゅんばん)に話をするという筋(すじ)だてで100編(ぺん)の物語がおさめられている。当時のイタリアの人々の生活が生き生きとうつしだされている。