北海道の北東にあり現在ロシア連邦に占拠されている,択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島をまとめた呼び名。北海道に属する。古くからアイヌの人々が住み,18世紀後半に松前藩が支配した。1855年に日本とロシア帝国(のちのソ連)との間で結ばれた日露和親条約によって,千島列島のウルップ島を両国の国境とすることが決められ,北方領土は日本の領土であることが確認された。しかし,第二次世界大戦後,突如ソ連が占拠し,北方領土に住んでいたすべての日本人を強制退去させた。それ以降,ソ連による不法な占拠が続き,1991年のソ連解体後はロシアが不法占拠を続けている。日本は日本固有の領土として一貫して返還を要求しているが,返還の見通しは立っていない。