よりよい地域や社会・世界をつくるために,自分から進んで行う活動。お金のためでなく,役にたちたいという気持ちから行うもの。ボランティア(volunteer=英語)は,日本語にすると「奉仕者」といった意味になるが,原語で使われることが多い。
〔地域での活動〕
自分たちの町や
地域を,だれにでも住みよい町にするためのさまざまな活動がある。公園のそうじ・川のごみをひろうといった
環境や
自然を守るための活動。
地域の
伝統芸能を学ぶ,
伝統的な
建物や町
並みを守るなど,文化や
伝統を守りつたえる活動。お
年寄りやからだの
不自由な人の手助けをする,
地域の外国人と交流するなど,人と交流する活動。こうした活動には,子どもやお
年寄りが
直接参加できるものもふえてきている。
〔世界とつながる活動〕
世界には,
産業や
技術の
発展のおくれ,
戦争や
自然災害の
影響などで,人々が毎日の生活にこまっている国がたくさんある。地球
温暖化・
熱帯雨林の
伐採など,地球全体の
環境を左右する問題も起きている。世界の人々や,地球の
環境を守るための活動もある。
〔ボランティアのための組織〕
営利を
目的としない,ボランティア活動のための
団体として,NGO(
非政府組織の
略称)・NPO(
非営利組織の
略称)などがある。
〔阪神・淡路大震災とボランティア活動〕
日本で,ボランティア活動が広まるきっかけとなったのは,1995年1月17日に起きた
阪神・
淡路大震災である。このとき,
震災のニュースを聞いて集まってきたボランティアの数は,3月
末までに,100万人をこえた。
義援金や
救援物資も集まり,多くの人が,「何か役にたちたい」という気持ちを,自分のできる行動で表すことを
経験した。
〔助けあって生きる〕
ボランティア活動とは
特別なことでなく,たとえばお
年寄りに
席をゆずるといった,
自然な気持ちから始まるもの。人と人,人と
自然が助けあうことである。ただし,いつも相手の立場に立って考えることが
必要となる。