ポリフォニー 一般(いっぱん)に多声音楽または複(ふく)音楽と訳(やく)されている。和声様式の音楽であるホモフォニー(和声音楽)に対するもの。2声部以上(いじょう)の各旋律(かくせんりつ)が,それぞれ独立性(どくりつせい)をたもって進行していく音楽のことで,横の流れ(線的(せんてき)な構造(こうぞう))とその組み合わせに重点をおいた作曲様式の音楽である。16世紀(せいき)のパレストリーナやラッソの無伴奏合唱(むばんそうがっしょう)音楽などはその代表的(だいひょうてき)なものである。その後新しい技法(ぎほう)が進み,バッハにいたって和声的対位法(わせいてきたいいほう)を用いたポリフォニー音楽の出現(しゅつげん)で,その頂点(ちょうてん)に達(たっ)した。