内臓脂肪型肥満に,危険因子の高血圧や高血糖,高脂血症が加わった状態のこと。糖尿病や動脈硬化症,高血圧症などの生活習慣病を重複して発症するおそれがある。動脈硬化がゆっくり進行している状態であり,ほうっておくと動脈硬化性疾患である脳梗塞,脳卒中,狭心症,心筋梗塞など致命的な病気になる危険性が高くなる。メタボリックシンドロームの診断基準は欧米と日本では違っているが,日本では日本内科学会や日本肥満学会など8つの学会の代表によって診断基準が作成され,(1)男性のウエスト85cm以上,女性のウエスト90cm以上の肥満を必須条件に,(2)血圧・血糖値・血中脂質のうち2点以上が異常だとメタボリックシンドロームと診断される。