もののあわれ【もののあはれ】 外界の事物にふれて,何とはなしにおこるしみじみとした情緒(じょうちょ)・感動をいう。平安文学の美的理念(びてきりねん)の1つであり,『源氏物語(げんじものがたり)』のなかを一貫(いっかん)して流れているのは,この「もののあは(わ)れ」の情趣(じょうしゅ)である。その後,日本文化の特性(とくせい)のおもな要素(ようそ)となった。コーチ 「あは(わ)れ」と「を(お)かし」はともにおもむきのあることを表すが,「あは(わ)れ」は優美(ゆうび)な感じ,「を(お)かし」は明るく印象的(いんしょうてき)な感じ。