ヤミせんじゅう【ヤミ専従】

労働(ろうどう）組合の役員(やくいん）が，職場(しょくば）で働(はたら）いているあつかいで給料(きゅうりょう）をもらいながら，じつは組合活動に専従(せんじゅう）している状態(じょうたい）のこと。とくに公務員(こうむいん）の組合活動で問題にされることが多い。法律(ほうりつ）では，正規(せいき）の手続(てつづ）きをふめば，労使交渉(ろうしこうしょう）などの組合活動については仕事をしていない状態(じょうたい）でも給料(きゅうりょう）がしはらわれることは認(みと）めているが，手続(てつづ）きを行わなかったり，さらにはただの欠勤(けっきん）を組合活動の名目(めいもく）で出勤(しゅっきん）あつかいにしていたなどという悪質(あくしつ）なケースもある。◇2005（平成(へいせい）16）年に大阪(おおさか）市役所の労働(ろうどう）組合でのヤミ専従(せんじゅう）の実態(じったい）が明らかになったほか，2008年，年金記録(きろく）問題でゆれる社会保険庁(ほけんちょう）での大がかりなヤミ専従(せんじゅう）が報告(ほうこく）されて批判(ひはん）をあび，厚生労働大臣(こうせいろうどうだいじん）はそうした職員(しょくいん）と元職員(しょくいん）を背任容疑(はいにんようぎ）で刑事告発(けいじこくはつ）した。