沖縄島北部の「やんばる(山原)」と呼ばれる地域に広がる国立公園。国頭村,大宜味村,東村にまたがる陸地と海からなる。石灰岩の断崖やカルスト地形など多様な地形がみられ,国内最大級の亜熱帯照葉樹林やマングローブが広がる。乾燥帯が広がる世界の同緯度の地域にあって,このような大規模な森林が広がるのはめずらしい。国の特別天然記念物のノグチゲラや国の天然記念物のヤンバルテナガコガネ,ヤンバルクイナなど,この地域にしか生息しない希少な動植物が生息する。トレッキングやカヌー,アニマルウォッチングなどで自然に触れられる観光地として人気がある。2016(平成28)年に国立公園に指定された。指定のさいには,沖縄海岸国定公園の一部を編入した。◇「やんばる(山原)」とは,「山々が連なり森の広がる地域」を意味する。