西アジア,アラビア半島の北西部にある国。政体は立憲君主制で,元首は国王。首都アンマン。国土の大部分が標高600〜900mの高原にあり,東部は砂漠。北西部のヨルダン川流域が農業地帯で,小麦・野菜・果実を生産。リン鉱石を産出。つねに有力な国家の一部となった地で,第一次世界大戦後オスマン帝国の支配を脱し,1923年,イギリスの委任統治下でトランスヨルダン王国が成立。1946年独立。1948年第1次中東戦争でヨルダン川西岸地区を獲得。1950年ヨルダン・ハシェミット王国に改称。1967年第3次中東戦争で西岸地区をイスラエルに占領され,1986年西岸地区の統治権を放棄。住民はアラブ人で,その60%以上がパレスチナ人。面積:8.9万km2,人口:619万。
〔国名の由来〕
「この世の荒野と約束の地を分かつ川」という意味のヨルダン川にちなむ。
〔国旗の由来〕
黒はアッバース朝,白がウマイヤ朝,緑がファーティマ朝とイスラムの諸王朝を,赤は大アラブ革命を表し,星はコーランの1節による。