ラクスマン(アダム=) (1766〜?)江戸(えど)時代後期,初(はつ)のロシア使節(しせつ)として来日した軍人(ぐんじん)。エカテリーナ2世の命令(めいれい)で,1792年,日本人漂流民(ひょうりゅうみん)の大黒屋光太夫(だいこくやこうだゆう)らをともなって根室(ねむろ)(北海道)に来航(らいこう)。翌年(よくねん),松前(まつまえ)で幕府(ばくふ)の役人と会見し,漂流民(ひょうりゅうみん)をひきわたしたが,通商開始の申し入れは鎖国(さこく)を理由にことわられ,長崎(ながさき)入港の許可(きょか)を得(え)たのみで,そのままシベリアをへて帰国した。帰国後の消息は不明(ふめい)。